施工会社側では常識であるにも関わらず、
依頼する個人にとっては、わかりにくい部分として
「施工会社とメーカーの関係」が挙げられます。
施工会社側が常識だと思っているからか、
この部分の説明をしてくれる業者は、ほぼ皆無です。
これがわかっていると、格段に初期の交渉がスムーズにいきます。
商品について、施工会社とメーカーとの関係が大きく影響します。
商品の調達について、実際には、
というような構造になっていることが多いです。
これが、わたしたちがショールームに行ったときに、
わけがわからなくなる原因のひとつだと思います。
ショールームで、この商品はいくらです、と書いていても、
実際にいくらまで値下げできるかは、業者さん次第です、
みたいなことを言われた方も多いのではないでしょうか。
ショールームで書かれている価格は、
あくまでも「定価」であり、
そのままの値段で、実際に購入することは、ほとんどありません。
(※この値下げ方式をしていないメーカーも一部あります)
施工会社は、特定のメーカーと提携を結んでいることがほとんどで、
それらのメーカーの商品を、割引価格で仕入れることができるようになっています。
施工会社側から見ると、
提携していないメーカーの商品を見積もりに組み込んでしまうと、
総額が高くなってしまい、依頼者に選んでもらえなくなるので、
基本的に、提携メーカーの商品で、見積もりを作ろうとします。
もし、この商品だけは外せない、というものがあれば、
最初にお伝えしておくと良いでしょう。
内覧などが終わったあと、
施工会社は見積もりを算出するために、
商品をいくらで調達できるのか、
商社を通してメーカーと協議しています。
くりかえしになりますが、
施工会社は、契約しているメーカーの商品は安く仕入れることができるので、
なるべく安い見積もりを用意するために、
そういったメーカーの商品を、見積もりに組み込んでくると思います。
別にメーカーにこだわりがなければ、それで問題ありませんが、
もし、メーカーや商品を変えたいときには、
施工会社は再度、商社やメーカーとの調整が必要になります。
要するに、商品に関しての卸見積もりを出すのは、
わたしたちが話している施工会社ではなく、商社なんですね。
そこに利益をどれだけ乗せて、
最終的な見積もりに反映させるかが、施工会社の判断です。
施工会社に見積もりのやり直しをしてもらっているつもりでも、
その先にいる商社が嫌がっている、なんてこともありえます。
このあたりは、施工会社と商社の関係も影響するでしょう。
商品以外の部分であれば、
施工会社自身で調整できるところもあると思いますが、
あとになって、
商品、特にメーカーにこだわりがあることがわかると、
施工会社側としては、困るんでしょうね。
商品の調達という点では、見積もりをお願いする上で、
上記のようなことを頭に入れておくと、
交渉が格段にスムーズになりますよ。
「見積もりは何度でも納得いくまで出しますよ!」
というセールストークをよく耳にすることになると思いますが、
このあたりは注意しておいた方がいいと思います。
こちらとしても、何度でも良いって言ったじゃないですか、
と、なりがちな部分ですから。。。
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